鈴木陽一さん「今後の格闘技道場は社会性や地域貢献、健康のアイコンとなる事が求められる」

鈴木陽一さん「今後の格闘技道場は社会性や地域貢献、健康のアイコンとなる事が求められる」

2019年で創立20周年を迎えた格闘技道場ALIVEの鈴木陽一さん(通称:社長)は、格闘技界きってのワーカーホリックである。

実績あるプロ格闘家を輩出し多くの道場生を抱えるジムを運営するなど、格闘技業界の本流を歩きつつ、BtoBビジネスの開拓や社会貢献にも励むなど「格闘技ビジネスのパイオニア」とも言える存在だろう。

道場で選手と共に汗をかき、時にナショナルチームに指導し、時に企業へ健康コンサル、時に議員先生と会談、時に海外…などなど、日夜奔走する鈴木社長にお話を伺った。

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− フランスの雑誌でも紹介された

インタビュー

格闘技道場はコロナの影響が甚大だった業界の一つだったと思いますが、ALIVEにはどの様な影響がありましたか?

まず、本部道場は政府の休業要請に従ったのですが、190名の道場生の内50名が休会し10名が退会、道場単体では経営困難な状況まで追い込まれました。

選手達も満足な練習環境も作れず、試合の予定さえ無くなり辛かったと思います。

格闘技ジムは伝統的な武道道場の趣を残す面もありますが、ビジネスとしてリスクヘッジの重要性や、時代に合わせて変化出来るかが重要になると個人的に感じました。その点はいかがでしょうか?

はい、正にその通りだと思います。

僕は30年以上社会人をして来て、バブル経済の崩壊、阪神大震災、リーマンショック、東日本大震災、などの辛く厳しい経験を経験して来ています…。それにより「組織の運営には社会的信用が必要」だと痛感し、道場を法人である「株式会社 ALIVE 」として経営運営して来ました。

また、変化する社会情勢に対応するにはリスクヘッジも含め、経営の軸が3部門は必要だと感じ「格闘技道場部門」「パーソナルトレーニングジム部門」そして「健康作り事業部門」を置きました。

今回も道場とジムの売上が大きく下がる中、健康作り事業の売上が上がった事で、会社全体の経営危機を乗り越える事ができそうです。

前述のように「健康経営」を提唱し企業向けの健康カリキュラムの取り組まれています。具体的にどの様な活動でしょうか?

僕は前職から、厚生労働省管轄下の健康運動指導士として企業や地域社会の健康作り事業のお手伝いをして来たのですが、現在は経済産業省の推し進める企業向けの「健康経営」をサポートさせて頂いています。

健康経営を簡単に説明すると、日本としては国民の健康寿命を延伸する事で医療費を抑え、企業としてはプレゼンティズム(体調や精神の不調による業務能力の低下による不利益)を減らす事で作業効率を上げて収益性を高める活動の事です。

僕の業務は企業のニーズで様々なのですが、主に「企業における健康作りのプランと年間スケジュール構築のお手伝い」「幹部の健康知識の講習」「健康診断で問題があった社員の健康指導」「社員への運動指導の実践」などです。

− 企業への健康コンサルティングの様子

と言ってもALIVEは「世界に通用するファイターの輩出」と「愛好家の為の町道場」の2つがコアだと思います。こちらの面についても展望や想いを教えて下さい。

はい、株式会社 ALIVE の企業理念は「名古屋から世界へ」であり、そのフラッグシップは世界レベルの格闘家の存在です。そして、そのパワフルでエネルギッシュなイメージを健康作り事業の展開にも活かしています。

2021年の展望は、試合が可能なケージ常設でお洒落で清潔なジムを設立し、世界を目指す若者が集まり、格闘技ファンがワクワクする環境を整えたいと考えています。

最近Youtubeチャンネルを始められた様ですが、どのような内容と狙いで始められましたか?

内容は、これから日本の経済を盛り上げていく団塊ジュニア世代(40代)を応援するチャンネルです。

健康や体力や免疫について分かりやすい解説をしていて、観た方の健康の知識が高まり元気になる事を狙いとしています。

Youtueチャンネルはこちらから
「40才からの男の生き様」ALIVE社長

例えばこんな動画がアップされている↓

ちなみにALIVEは昨年で創立20周年を迎えました。多くの思い出があると思いますが特に印象に残っている事を教えて下さい。

やはり、まず日沖発の試合が浮かびますね。2010年の修斗世界タイトルの奪取は1998年に道場を設立した時からの悲願でしたから。その発の、2万人が揺れた2012年さいたまスーパーアリーナ UFC での激勝は ALIVE が日本の格闘技ファンに認知された試合だと思うので感激しました。

そして、白木アマゾン大輔のポルトガルでのブラジリアン柔術2009年ヨーロッパ選手権での銀メダル獲得も嬉しかったです。

2016年の久米鷹介のパンクラス世界タイトル奪取は、最も泣いた試合ですね。

加藤久輝の2018年 K-1 初参戦は 、ALIVE の万能性を現していて凄く誇らしかったです。

最後に、業界の先駆者の一人として格闘技界への提言や、メジャースポーツへの展望をお聞かせください。

総合格闘技の歴史はまだ30年ほどですが、今、国際MMA連盟 (IMMAF) が総合格闘技=MMAをスポーツとしてオリンピックの競技種目化に向けて精力的に動いています。既に五大陸での選手権も稼働し、実現化は目の前まで来ています。

日本ではパンクラスのサポートで日本MMA連盟(JMMAF)が活動中で、僕は日本代表選手団の監督としてバーレーンでの世界選手権に帯同させていただきました。

− バーレーンで行われたIMMAF世界大会にて 日本代表選手とパンクラス酒井代表

総合格闘技はPRIDE以来、社会的に認知されて久しいですが、日本の各格闘技道場には地域の健康のアイコンとなる様な、社会性があり地域貢献度の高い活動をして欲しいと願っています。

ALIVEはこれからもそのような活動に邁進していきます。

インタビュー後記

このコロナの影響による経営危機についても率直に語ってくださった鈴木社長。少しずつ日常に戻りつつある中で、格闘技を控えていた皆さんがまた笑顔で楽しめるようになる事を願って止まないと言う。

格闘技業界はカルチャーや日常的なこととして社会に浸透する為にも、社会貢献や健康的な活動への関わりが重要になってくる、私もそう思わされた機会だった。当サイトもそのような活動の一助になれば嬉しく思う。

道場主というよりもビジネスマン、プロデューサーと言った面が強い鈴木社長との話は「私と格闘技」というテーマの枠を超え、少々真面目で”意識高い系”のインタビューになってしまった。次は、業界の裏話などゴシップ系の話にも期待したい。笑

鈴木陽一さんのご協力に深く感謝します!

総合格闘技道場ALIVE(アライブ)
名古屋市東区筒井2丁目11-24 葵ビル2階
総合格闘技や柔術の常設クラスから、パーソナルトレーニングなど、格闘技をベースとした幅広いサービスを提供する。プロ格闘家も多数所属。
https://aliveacademy.net/

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