【特別寄稿】日沖発「こんな時だからこそ温泉の素晴らしさを伝えたい」

【特別寄稿】日沖発「こんな時だからこそ温泉の素晴らしさを伝えたい」

昨今のコロナウィルスで最もダメージを受けている業界の一つが観光業だろう。

特にインバウンドに支えられてきた温泉地は影響が大きいと聞く。インバウンドで無くとも日本人観光客の足が遠のいているのは言うまでもない。

そんな温泉業界を救うべくある男が立ち上がった。

温泉を誰よりも愛し日本中の温泉に浸かった男、自分のジムにチャンピオンベルトと共に「温泉マスター認定」の賞状を飾っている男、日沖発。

彼は言う。「僕は格闘技より温泉の方が詳しい」と。
そして今こそ「苦しむ温泉地の為、皆に温泉の良さを伝えて行きたい!」と。

そんな温泉を愛する温泉マスター日沖発から熱烈なメッセージが届いたので紹介する。時に哲学的で示唆に富み、日本人としての生き方についても考えさせられるメッセージだ。

※現役選手は一部敬称を省略させていただきます。ご了承ください。

プロフィール

日沖 発(ひおき はつ)
愛知県名古屋市出身/総合格闘技道場「stArt Japan」代表
中学時代より総合格闘技道場ALIVEに所属。若年期から猛者たちをボコボコにする青春時代を過ごす。主なタイトルは第3代SRCフェザー級王者/第9代修斗世界フェザー級王者/第4代TKO世界フェザー級王者。2011年からはUFCに参戦。
現在は盟友「フィクサーK」ことK前田氏と共に名古屋市西区に自身のジム「stArt Japan」を主催。
趣味はお笑いを見ること、温泉、読書。好きなお酒は「ほろよい(ハピクルサワー味)」。エクセルが苦手(白帯)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%B2%96%E7%99%BA

関連サイト・SNS

以下、本人による原文ママ //////////////////////////////

そもそも「温泉とは」

ビジネスマン、主婦、学生…全ての人たちは闘っています!仕事、家庭、学校、人間関係、新しい事への挑戦…

上手くいくことばかりではないでしょう。それはストレスも溜まりますよね?

そんな、頑張っている全ての人たちの、心と身体に癒しとエネルギーを与えてくれ、温かくハートフルな気持ちを思い出させてくれる泉…

そう、それが温泉!

そのパワーは本当に偉大です。そして、湯の効能だけではなく、宿の雰囲気や豪華な食事、風呂の空気感、忙しなく流れる日常から離れゆったりと時を過ごす非日常。

これら全ての総合力を味わうのが大事で、温泉が癒しの総合格闘技と言われている?由縁でしょう。

総合格闘技の老舗団体の一つである修斗では、こんな言葉があります −

「打て」という”打”ではなく
「投げろ」という“投”ではなく
「極めろ」という“極”ではない

「自然の流れにのった技術がとぎれなく連係し、なめらかに回転することが修斗の姿である。そして闘いを修めていく修斗の思想が、競技者を人格的に正しく導く。」と。

これを、温泉で言うならば −

「風呂」という”湯”ではなく「食べろ」という”食事”ではなく「泊まる」という”旅館”ではない。
自然の流れにのった癒しがとぎれなく連係し、なめらかに回転することが温泉旅館の姿である。
そして癒しを修めていく温泉の思想が、全ての人を人格的に正しく導く。

− と、かの有名な伝説の人物、K前田氏が言ったとか、言ってないとか…

まずこの極意をご理解いただいた上で、私の大好きな温泉地を一つご紹介します。

奥飛騨温泉郷

日本三名泉と言われる有馬・下呂・草津。
そして関東から最も行きやすく有名な箱根。
有名な温泉地にはそれぞれの良さがあります。

ほとんどの場所が温泉街も観光できるようになっており、足湯やお土産屋、食事処など楽しく散策できるのも日本の温泉の良さの一つでしょう。

中でも、私達「stArt Japan」勢が慰安旅行として良く行く場所は、奥飛騨温泉郷という秘湯です!

奥飛騨温泉は箱根湯本や三名泉の温泉街のような華やかさはないですが、田舎ならではのあたたかさを感じることができます。

電車が通っていないため車で行くか、高山駅から一時間以上かけてバスで向かう、という悪いアクセスの分、他の温泉地よりコスパが良く、箱根などの高級旅館と同等の旅館にも比較的安く泊まることができます。

特におすすめは「平湯温泉」&「福地温泉」

奥飛騨温泉郷は「平湯・新平湯・福地・栃尾・新穂高」の五つの温泉地から成り立っています。

どこの温泉地に行こうとも、北アルプスの雄大な山々と大自然を眺めて癒される旅…。私にとっては聖地巡礼と言っても過言ではありません。

中でも好きなのは、標高が高く濁り湯も味わえる「平湯」。

 


そして、九州の黒川温泉に似た雰囲気で、古き良き日本を感じさせてくれる「福地」。

 

近代的で便利な都会では「当たり前のモノ」が何も無い場所かもしれません。そんな「何も無い」がある場所、それが奥飛騨温泉郷!

初めは「自分が日本人として日本に生まれたから、奥飛騨の囲炉裏や古民家に風情を感じるのだろう」と考えていましたが、オーストラリアの友人も感動していましたし(現在はコロナで来られないですが)海外からの観光客の姿も何度か見られました。

こんな世の中だからこそ、日本人として温泉の良さを知り海外へも伝えたい

海外の友人が日本に来ると、武士道や温泉の話をよくしています。

まず「温泉(ONSEN)とホットスプリング(オンセン)は完全に別物」であることは奥飛騨に一緒に連れて行けば皆納得してくれます。

さらに「何故日本人は皆、真面目で義理堅く礼節を持ち、且つ親切なのか?」といった質問をよく受けますが、

日本人が、震災などのパニックの中でも秩序を保ち、思いやりを持って助け合い世界中から称賛された理由、それは武士道。ノブレスオブリージュの精神で高貴なる者としての義務を心に抱いているから。
温泉は神々しく私達にそれを教えてくれるんだ −

と答えています。
そう、私たち日本人が持つ高貴な精神は全て「温泉」の賜物なのです。

平湯温泉は「武田信玄軍が湯で傷を癒す猿を見て発見され、武田軍の疲れを癒やした場所」と言われています。

大地の恵み。

高貴なる温泉は、温かさを持ち、持たないものへ与える義務感からか、私達にエネルギーをくれる。

美しい日本の原風景、火山国の日本だから生まれる泉質豊かな温泉。

この良さを海外の友人に伝えながら私は、

武士道精神を持ち、温泉のようなあたたかな心でいられるなら、注ぎ続けても枯渇することない源泉のように強く生きていける!

そう確信しました!

今、世の中は普通の生活するのも大変な状況です…

良いときや悪いときは肩を抱き…

仲間と集い…

握手をし…

そんな普通の日々が一日も早く戻ることを願いながら書いてみました。

そして早く、またみんなであの素晴らしい温泉にいけますように。

stArt Japan代表
日沖発

Photo Gallery

  

参考記事:stArt Japanブログより

「お、ん、せ、ん〜」
「冬は心も体も温めて」
「運動、栄養、休養 その1〜休養(睡眠や温泉)について〜

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緊急事態が終わったら温泉に行こう!

いかがだっただろうか。実に温泉愛、そして温泉の奥深さと、日本人としての生き方を考えさせられるメッセージである。

そして「ノブレスオブリージュ」の概念まで出てくるとは思わなかった。しかもそれが温泉のお陰だったとは・・・。私もコロナが収まったら温泉に入りまくって「高貴なる者」に近づきたい思う。

温泉は誰もが大好きな楽しみでもあり、「湯治」と言う言葉もあるように身体や精神にも良い効果があると言われる。特に日本は世界有数の温泉大国であり、様々な歴史と伝統がある温泉地が多い。

温泉マスター日沖は言う。「温泉は日本の宝である!この世の中、不要不急が叫ばれているが温泉に行くことは完全なる要だ!この素晴らしい温泉地たちを見殺しにしてはいけない!」と。

この言葉に共鳴する方は是非、上記の温泉地に足を運んではどうだろうか。
もちろん非常事態宣言の解除を待ち、最大限の注意を払いながらであるのは言うまでもないが、きっと至上の温泉体験が待っているはずだ。

この温泉シリーズ続く…かも?

日沖選手のご協力に深く感謝します。

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